「せっかくのお料理が、冷めてし
まいますので。どうぞ。姫華様」

「……………」


悔しそうな、
悲しそうな、
なんとも言い難い表情で、
俺を見つめる姫華。


そんな視線にも、
気づかないフリをして、
“有能な執事”を演じる。

演じ続ける。