執事様とお姫様〜初恋〜



「“専属の執事になってくれ”っ
て、姫華様から直々に頼まれたん
だよ。お前が、宮園家に泊まった
夜に。恭平がいるのに…。そう思
って聞いたら、“恭平との専属の
契約をやめるから。専属の執事が
いないとあたしはたぶん、無理だ
ろうし…お願いします”って、頭
下げられたんだよ。姫華様にそん
なことさせちまうなんてお前、何
したんだ?よっぽどだぞ…」

………と、李玖が言った。

「姫華が自ら望んだ…???」

―――信じられない、
信じたくない事実に、


呆然となる。