「“専属の執事になってくれ”っ て、姫華様から直々に頼まれたん だよ。お前が、宮園家に泊まった 夜に。恭平がいるのに…。そう思 って聞いたら、“恭平との専属の 契約をやめるから。専属の執事が いないとあたしはたぶん、無理だ ろうし…お願いします”って、頭 下げられたんだよ。姫華様にそん なことさせちまうなんてお前、何 したんだ?よっぽどだぞ…」 ………と、李玖が言った。 「姫華が自ら望んだ…???」 ―――信じられない、 信じたくない事実に、 呆然となる。