「入れ」

「お、おじゃまします…」


家は、大きかった。

大きくて…豪華な家。

家ってゆーか、屋敷?

あたしとは正反対…。
超〜☆無縁な、家だった。




入るとすぐに、
蓮様の部屋に通された。

部屋は…あたしの家…
1軒分くらいの広さだった…。

広ッ!!!!


「俺以外は皆使用人だから」

「あ、はい」

「……………お前さ、躊躇うとかないわけ?」

「? 何をですか?」

何を…躊躇(タメラ)うの?????

「なんでもない…」

“天然かよ…(笑)”
と、
ボソッとつぶやいた蓮様の声は、
あたしの耳には
届かなかった―…。


無口だけど、意外にも
気をつかってくれる。


てゆーか、気づいたんだ?


あたしが(いろんな意味で)
緊張してること。