その日…1日中、
俺は紗緒梨を見ていた。
紗緒梨は毎時間、紙血を
3〜5本も飲んでいた。
俺も1日で何本か飲んだ。
紙血って、超不味い。
相手じゃねぇ人間の、
女の生き血のほうが、
まだマシだな…。
本気でそう思った。
つーか、
今からその量って…
本格的な夏に入ったら、
どうなるわけ?コイツ。
「………何ですか? ジロジロ、
見ないでもらえませんか? 飲みづ
らいです」
いい加減気づいたのか、
はたまたウザかったのか、
そう言ってきた。
「今からそんな量飲んで、真夏は
どんななのかな―。って思って」
「7月の下旬から9月の中旬くらいまではこの5〜6倍くらいですよ」
………5or6倍!?
いくらなんでも多くねぇか!?
「すげぇ飲むんだな」
+飲み物だろ?
スゲーな、おい…。
……のわりには、細くね?
(吸血鬼は、
血を飲んでも太らない。
血はゴハンだけど、
人間で言う、水でもあるから)
「そう…ですね。他と比べたら、
だいぶ多いですね」
「だな」
なんでそんな大量?
理解出来ねぇわ〜…。
つかそんなに飲めないし、
飲む必要…無くね!?
それ以前に、クソ不味いし。
それから何も、
紗緒梨とは接点がないまま、
放課後になった。

