「入って!! 相楽君」
気配は吸血家。
だけど名字は普通に人間っぽい。
………だけどね、
名字が違うくらいで、
騙されるほど
下級じゃないもんッ!!!!!!
ガラッ
クラスの視線は
開いた扉に集中している。
「「「…………」」」
…………うわぁ…。
まじ、あり得ないっつーの!!
あたし以外の女子は呆然。
男子は、唖然。
あたしは、真っ青。
クラスの女子とあたし。
なんとも対照的でしょう。
一瞬の間のあと、
「「「キャー!!!!!!!!」」」
おそらく…女子の悲鳴は、
学校中に響いただろう。
超迷惑で超騒音…。
いや、近所迷惑かも…?
って!!
そんなこと、
今はどうでもいいっつーの!!
なんで…母国…
吸血国現国王の孫息子(次男)が
人間界にいるのよ!?
つか、なんでよりにもよって、
この高校にくるのよ!?