人間界に住み始めてからもう、
1000年以上経つ。
1000年経っても人間界は
たいして何も変わっていない。
代わり映えのない、
つまらない時間だけが流れる。
………。
喉…渇いたな…。
「東(アズマ)、いつものは?」
東は俺の執事で、
俺が生まれた頃から
俺に仕えていた執事。
「いらっしゃってますよ。蓮様」
「そうか。わかった」
そのあと―…
名前も知らない女を部屋にいれ、
死なない程度の加減をしつつも、
大量の血をガブガブと飲んだ。
いつもみたい…いや…
いつも以上に――…。
それでも―…
いくら飲んでも、
満たされることのない…
潤されることのない…
俺の喉。