今日は待ちに待ったクリスマス。





枕の横には、親からのクリスマスプレゼント。




黄色い花柄のかわいい包み紙が置かれてあった。




莉緒は眠たい目をこすりながら、プレゼントを開けてゆく。
というよりかは、包み紙を破りながら開けていた。



中には、赤色のマフラーと、シンプルな手袋。


階段を降り、リビングに行くと誰もいなかった。



テーブルの上には一つの紙切れが置かれていた。



  莉緒へ

今日はクリスマス♥
お父さんとお母さんは、デートに行ってきます。


ご飯は冷蔵庫の中のものを勝手に食べてね。


          父・母






「はぁーーーー? まぁいいや。一人の方が楽やき」




莉緒はご飯を食べずに、貰ったばかりのマフラーと手袋を身に付け、外に出た。




「さっむーー」




外は意外と寒くて、雪が降ってもおかしくないくらいだった。



外では小さい子供たちが、数人集まって、楽しそうに遊んでいた。


「鬼ごっこでもしてんのかな? かっわいーー」



それを見ていた莉緒は、突っ立っていても寒いだけだと思い、家の周りを歩くことにした。



家から少し離れたところで立ち止まり、空を見上げていたら、足元に一匹の猫が歩み寄ってきた。




かわいい声でにゃぁにゃぁ鳴きながら足に擦り寄ってくる。

子猫のようだった。
たぶん三毛猫だろう。



「ありゃ・・・ 親と間違われてんのかなぁ」