魔術士と盗賊の一波乱が終わった後もほとんどの人はその場に残り、新しいこのやりとりに興味を持ち観戦している。
あまり大きな出来事が日々起こらないこの街で、二度もこんな面白い事は起こらないからだ。
ライラックの唐突な提案に考える様子もなく、
『いいわ!それで。…よろしくね、ライラック』
ファリナは自信に満ちた顔をのぞかせて、すっと伸びた右腕を伸ばしライラックに握手を求めた。
が…
その手を無視するかのように、澄ました表情をライラックは見せている。
『まずはボクを驚かせれたら、握手でも弟子でもしてあげるよ。…でも夕方まで時間ないから急いだ方がいいと思うけどね…』
そう言うと、さっきまで座っていた噴水の石段へ戻り腰を下ろしてしまったのだ。
『わかったわよ。みてなさい、…必ず見つけてくるから!』
頬をぷくっーと膨らませると、ファリナはライラックに背を向け観衆の中へと消えていった。
『頑張ってね、お姉さん…』
その声はすでに聞こえるはずもない。ライラックはそれも分かっていったのだが…、
『ねぇ、それで、あんたはいつまでここにいるのかな?』
あまり大きな出来事が日々起こらないこの街で、二度もこんな面白い事は起こらないからだ。
ライラックの唐突な提案に考える様子もなく、
『いいわ!それで。…よろしくね、ライラック』
ファリナは自信に満ちた顔をのぞかせて、すっと伸びた右腕を伸ばしライラックに握手を求めた。
が…
その手を無視するかのように、澄ました表情をライラックは見せている。
『まずはボクを驚かせれたら、握手でも弟子でもしてあげるよ。…でも夕方まで時間ないから急いだ方がいいと思うけどね…』
そう言うと、さっきまで座っていた噴水の石段へ戻り腰を下ろしてしまったのだ。
『わかったわよ。みてなさい、…必ず見つけてくるから!』
頬をぷくっーと膨らませると、ファリナはライラックに背を向け観衆の中へと消えていった。
『頑張ってね、お姉さん…』
その声はすでに聞こえるはずもない。ライラックはそれも分かっていったのだが…、
『ねぇ、それで、あんたはいつまでここにいるのかな?』

