「俺に何の用ですか…?」


恐る恐る聞いてみると一瞬の間を置いて、女の子は満面の笑みで初めて口をひらいた。


「すいません、私は死神なんですけど…あなたの命をわたしにくれませんか?もちろんタダでとは言いません!」


我に帰ったばかりの悠斗であったが、あまりに予期しない発言にまた思考停止してしまった。


「今までの人生いいことありました?これからの人生いいことあると思います?ただボーッと生きてても意味ないですよ!どうせいつかは死ぬんです。今わたしに命くれるなら特典いっぱいありますよ!」



そして満面の笑みでそう言い放つその美少女をただ見つめることしかできなかった。