俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~

「あ、今ね。外で白王子に話しかけられたとかって中で騒いでるの聞いて…」


加奈子ちゃんはへへ…と頬をかくと俺の隣に腰をかけた。


「試合中なんだけど…トイレのふりしてちょっと抜けてきちゃった。」


「…………」


「ヒロキくんが来てるの気付かなくて…ごめんね?」


加奈子ちゃんはユニフォーム姿で小さく笑った。


俺に逢えて嬉しいのが伝わってくる…


そんな加奈子ちゃんの笑顔に胸が締め付けられて…


俺は加奈子ちゃんを直視出来なかった。





「…気付くの遅れて怒ってるの??」


「…………」


「もぅ…ヒロキくんはすぐにいじけるんだもんなぁ」


加奈子ちゃんは笑いながら俺の肩をツンツンとした。


「……ッ」


無邪気な加奈子ちゃんに…

俺の胸は張り裂けそうだった。