それから時は流れ―――…… 俺たちは大学4年生になっていた。 俺は加奈子と出会えて本当に良かった。 この4年間、俺はやっぱり加奈子しかいないと感じた。 俺……変わったな。 俺は手の中にあるペアに光る、指輪をそっと握りしめた。 「あぁ~やっべぇ…マジ緊張するし」 そろそろ加奈子が来る時間だ。 いつもの待ち合わせ場所で、俺は携帯ディスプレイをそわそわと確認する。 「ヒロキ~!」 ドッキン! 加奈子が向こう側から走ってくる。 俺は慌てて指輪をポケットにつっこんだ。