俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~

「じゃあ、質問を変えるけどな。彼女と同じ大学に通うのがお前の全てなんか?」


「え?」


「お前の最終目標は彼女と同じ大学で遊ぶことなんか?」


「…………」


オッサン教官の言葉に俺は俯いた。


コツン


そんな俺の頭にオッサン教官はひとつ、優しい愛の拳骨を落とした。


「お前の最終目標はそうじゃないんと違うんか?」


「……………」


「まぁA南目指すっちゅうんはええけどな。それがずっと目標なんやしな」


「…………」


「だけどA南に固執することで一番大事な目標を見失ったらあかんぞ」


「…………」


俺はオッサン教官を見た。


「それを踏まえて他大学も受けるかどうか。あとは自分の好きにしたらええんと違うか」











そして


オッサン教官に相談した結果、俺は他大学の体育学科も受験することにした。


A南にこだわる気持ちが変わった訳じゃない。


何がなんでもA南に受かってやる。


だけど、俺の最終目標は大学じゃない。


その先にあるものだから。


たとえ他大学に通うことになったとしても俺の目標は変わらない。