俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~

あっという間に夏休みは過ぎ去り


道端に咲いた向日葵はいつの間にか茶色に萎れていた。


残暑を感じながら2学期が始まると


春馬はしばしば高校を休むようになった。


渡米に向けての準備が本格化し春馬との別れのカウントダウンが始まった気がした。


だけど


愛子ちゃんも春馬も弱さを見せることはなくて


だから俺も必死に淋しさを隠していた。


俺は加奈子と大学が離れるだけでも嫌なのに


2人のあの強さはどこから来るんだろう…




しかし


校庭の銀杏が深く秋色に染まる頃には


俺もそんなセンチメンタルな気分にばかり浸っていられなくなった。


ただでさえ鬼スケジュールな予備校は、ラストスパートに向け過密さを増し


俺のストレスとプレッシャーも増していったのだった。