14日の憂鬱

『あの時は……ありがと』




結局あのあと、先生たちや他の部活の人たちが駆けつけて、永井は一人1週間の停学となってしまった。



確かに、手を出したのは永井だったけれど、私は永井は悪くないと思う。



停学処分を受けて帰宅しようとする永井にばったり会ったとき、本当はお礼を言いたかった。



でも永井はそんな私に




“さんきゅーな。お前だけが分かってくれてればイイから”




と言った。






無理してない?



お前のせいだよって言わないの?





笑顔で去っていった永井の後姿を見送りながら、何だか切なくなってしまったことを思い出す。