「………わかった」 そう言った聖斗にもう一度掌を握り締めて もう片方の手で精一杯手を振る。 「ばいばい。 ありがと」 まるで 最後の別れみたいかな ごめんね 聖斗に頼りっぱなしで ごめん 海を傷つけられない 傷つきたくなかった弱い私で。 せめて 笑顔で背を向けるから。 めんどくさい女だったとは 思わないでほしいなぁ