いきなり肩をポンッとたたかれた。ふと顔を上げると、俊がいた。でも、意味がわからない。周りの空気が変。

「えっと、中学の時から好きでした。付き合ってくださいっ!」
「は?」

 なんで自分見てそんな事言ってるんだろ。

「え・・・?委員長?」
「マジで・・・」
「なんか委員長も意味わからないって顔してる・・・」
「なんでウチじゃないの?」

 クラスから聞こえる声。それは自分でもわかった。

「えっと・・・できれば今、返事がほしい・・・っていうか・・・」
 
 この空気はキツイ。俊もわかってると思う。

「俊!」

 その空気を破ったのが、俊の親友の高井翼<たかいつばさ>。

「なんか俺も皆も意味わかんねぇから、どこが好きなのか説明した方がいいと思う」

「そ・・・だよね」
「なんかどうも納得できないっていうか・・・」
「せつめーしろよ」
「だよね。本人もわかってないっぽいし」

 さすがに皆に言われると、俊は恥ずかしそうに口を開いた。