「うう…。やっぱり。出来ない…。」


三面鏡の前で、あたし。


フルフル。


腕が、キツイわ…。


あぁ、でも…。


「お嬢様…?出来ない時には、そうおっしゃらないと。」


ほら。


環。


鬼畜な笑顔を浮かべて、あたしの隣で言うから…。


「…。頼むわ。」


あたしは諦めて、ヘアブラシを環に渡した。


「五分でやりなさい?」


「はい。お嬢様。」