ぶつかった相手は制服ボロボロの、しかも痣だらけ。 プラス、あたしのキョーーーレツな睨み。 だから驚くのも無理はない。 けど、けどな! こっちは歩くのにも一苦労だったんだよ!! もう立てねぇよ!!! 痛くて泣きそうだよ!!! 何もかもカイって奴のせいだ……。 「おぅ、俺の名前灰やけど?」 どうやらあたしは心の声を言葉にしていたらしい。 でもそれよりも。 何か幻聴聞こえた。 つーか幻聴と信じたい。 「あんたがカイ…?」 「おぅ」 「ちょっと顔見せて」 「な、に…」 バコッ