それを思い出していたらずっと灰を見ていたようで。
「なんや、ジーって見て。
俺に惚れたんか?」
「うわ吐きそう。」
「そこまで言わなくてもえぇやん!」
「ねねは灰にはもったいねぇ」
……キュン。
子犬くん、君はあたしを殺す気ですか。
死因キュン死にとかヤダよ、あたし。
「高羅好きっ!」
「……!!」
思わずギューと抱きしめてしまうあたし。
それに驚く高羅。
「ちょ、俺には?!」
「一生てめぇにはやらん」
「えぇー!
俺もギューされたいー!」
「…俺も」
何を言うかこの変態共。
「俺は…ギューされるよりもしたいかな」
大和ぉ!
お前だけは大丈夫だと思ってたのにぃ!!!
「音寧々、少し高羅を離してやれ」
スイが静かにそう言った。
「…やべ」
カーペットに座っていた高羅をあたしが立ったまま抱きしめたワケで。
わぁお窒息寸前☆


