視線を真上にあげれば見慣れない灰色の天井。
そのまま視線を下ろしていくと見えるのは薄い桜色の頭。
しかも馬乗り。
「ぎゃぁっ」
驚く暇もなく、腹に伝わる軟膏を塗る指の動きと湿布の冷たさ。
プヨプヨのお肉見られちゃった……。
なんて悲しんでる場合じゃない!
ブラもろ見えや!!
ホントなにしてるんだあたし!!
「次、腕」
「あ、はい…」
どうやら彼は何も思ってないらしい。
そんな冷静な彼を見てるとあたしも冷静になってくる。
そんな生乳見られたワケじゃないし、余裕だヨユー。
第一、あたしそんな可愛らしい性格していないし。
ただ、彼の顔がカッコいいってだけ……
ん?
そういえば灰も含め皆顔が美形だな。
あ、子犬くんは可愛いって感じだけど。


