眉の間にはシワ。 痕ついちゃうぞー。 「……」 何か言いたそうなのが分かる。 いろいろ聞きたいこと、あると思う。 けど、 「…まだ、時期じゃない。 まだ秘密、だから…ごめんな」 手を伸ばし、指先で彼のシワをピンッと弾きながら呟いた。 「…ずりぃ奴」 切なそうな声、のクセに顔は不適な笑み。 「帰るぞ」 「…ん」 見えない星の下、バイク音だけが響いていた。