「いったいどうしたの?」
ツートーンのお兄さんが聞いてくる。
「あたしが聞きたいです!」
なんでこんなことになったんだよ!!
昨日までは普通の毎日だったのに!!!
「なんかな〜コイツ怪我しとるんよ。
それも結構ヤバめな」
「お前のせいでな!」
「でも俺知らんもん」
「もんとか可愛く言うな!
あたしだって覚えねぇよ!」
「じゃあなんで俺やねん!!」
「それは…
「灰、紀憂さん、順を追って話して」
さっきとうって変わって雰囲気が鋭くなったこの部屋。
あれ…
あたしもしかしなくても、だいぶヤバいことに巻き込まれたっぽい?
「憂依、聞いてたでしょ」
「…あぁ」
「じゃ、ちゃんと座って」
「ん…」
3人の最後の1人、テレビ前のカーペットで寝転んでいた薄い桜色の頭の彼がソファーに座った。
なんだこの雰囲気。
帰りてぇ、めっさ帰りてぇ。
「紀憂さん、最初から話して?」
しかしそれは叶わなかった。
くそぅ…。
「はい…」


