「―…す、すと、すとっぷ」
「ん?
なんでぇな」
ストップって行ってるのにどんどん歩いていく彼の足。
ちょっと待とう!
いや待ってくれ!
だってここ、青年がいっぱいいるよ?!
すげぇ数のバイクが並んでるよ?!
だいたい予想してるがここは一応聞いておこう。
「灰さん…此処はどこでございますか…?」
「倉庫」
あぁそうだねそうだろうとも。
そうじゃなくて、なんつーか、もっとこう……
なんて思っているうちに目の前には黒い扉。
…あたしの本能が言ってる。
この扉は開けてならないと。
――この扉を開けたら戻れないと。
「今帰ったで〜」
バンッと軽々扉を開けて陽気に挨拶をした灰色頭。
あたし今カッコよくキめたのに…


