☆:・★※・・*★・☆
終業式の日。
12時から始まる部活に備えて、わたしはサッカー部の友世と一緒に、坂の下のパン屋サンへパンを買いに行った。
その店はほかの部の子たちもひいきにしていて、明日から夏休み、という、何となく開放的な気分の日には特に混み合った。
わたしも普段はお弁当を持って来るンだけど、今日は友世と約束してパンにした。
わたしたちが入ってすぐあとに、雪沢クンと鷲尾クンが入って来た。
彼らはこの店の常連らしく、カツサンドや焼きそばパン、激辛カレーパンなど、聞くだけでおなかがいっぱいになりそうなパンを、何の迷いもなくトレーに乗っけて、あっという間にレジに並んだ。
わたしと友世は食べたいパンがなかなか決まらず、まだトレーの上はからっぽのまま。
「そんなことしてたら部活終わっちまうぞ」
鷲尾クンがわたしたちに言った。
「だってみんなおいしそうなんだもん」
「カツサンドにしろよ」
鷲尾クンが忠告してくれた。
この店のカツサンドはカツがとても大きくて、男の子には大人気のパン。
だけどこのカツサンドを買う女の子をわたしは見たことがない。
食べてみたいのはヤマヤマだけど、やはりこの大きなカツサンドを買うには勇気がいる。
終業式の日。
12時から始まる部活に備えて、わたしはサッカー部の友世と一緒に、坂の下のパン屋サンへパンを買いに行った。
その店はほかの部の子たちもひいきにしていて、明日から夏休み、という、何となく開放的な気分の日には特に混み合った。
わたしも普段はお弁当を持って来るンだけど、今日は友世と約束してパンにした。
わたしたちが入ってすぐあとに、雪沢クンと鷲尾クンが入って来た。
彼らはこの店の常連らしく、カツサンドや焼きそばパン、激辛カレーパンなど、聞くだけでおなかがいっぱいになりそうなパンを、何の迷いもなくトレーに乗っけて、あっという間にレジに並んだ。
わたしと友世は食べたいパンがなかなか決まらず、まだトレーの上はからっぽのまま。
「そんなことしてたら部活終わっちまうぞ」
鷲尾クンがわたしたちに言った。
「だってみんなおいしそうなんだもん」
「カツサンドにしろよ」
鷲尾クンが忠告してくれた。
この店のカツサンドはカツがとても大きくて、男の子には大人気のパン。
だけどこのカツサンドを買う女の子をわたしは見たことがない。
食べてみたいのはヤマヤマだけど、やはりこの大きなカツサンドを買うには勇気がいる。


