わたしは何も答えられなかった。

雪沢クンが何を言ってくれるのか、それだけを待った。
 
雪沢クンはタバコを海へ放り捨てると、安土クンの時と同じように、強引にわたしを抱き寄せた。

わたしは雪沢クンの行為を素直に受け入れた。

本当のファーストキス。
 
タバコの匂いがした。