いとしのポテトボーイ

「何、時間ばっかり気にしてんだよ?」

雪沢クンの鋭い質問。

「うん・・・あ、わたし、ジュース買って来るけど、雪沢クン、何がいい?」

「いらねえよ」

「そう・・・・・・」

また今夜も雪沢クンのことを不機嫌にさせてしまったようだ。

わたしは雪沢クンの顔を見ないまま部屋を出た。

安土クンに会いたいから出掛けるわけではない。

安土クンは「ずっと待っている」と言った。
と言うことは、わたしが行かなければ、何も知らない真希チャンが部屋でずっと待たされることになってしまう。

それが我慢できなくて、わたしは安土クンに会って、はっきり自分の気持ちを伝えるつもりだった。