いとしのポテトボーイ

「雪沢と、付き合うのか?」

「え?」

わたしは安土クンが何を言おうとしているのか、続きを聞きたくなかった。

「俺が今、オマエを好きだと言ったらどうする?」

「え? な、何言ってるのよ。バカな冗談はやめてよ」

わたしはわざと明るく言った。

だけど動揺する心、安土クンには見透かされている。

第一、真希チャンはどうなるの? 

安土クンを信じて疑わない真希チャンの気持ちはどうするの?

「今夜9時。堤防に来てくれないか」

「え?」

「ずっと待ってる」

「そんな勝手にッ」

きっぱり断ろうとしたら、雪沢クンと真希チャンが戻って来た。