いとしのポテトボーイ

朝、わたしが顔を洗っていると、雪沢クンが、

「便所使わせてくれー」

と言って起きて来た。

お風呂と洗面とトイレが一緒になったバスルーム。

わたしがドアを開けると、上半身裸の雪沢クンが立っていた。

「おはよう」

わたしは爽やかな気持ちで言うことができた。
何もなかったけれど、一夜を共にしたことは事実で、それが今朝は妙に嬉しかった。
 
おかげで2日目の海水浴も、思いっきり楽しむことがきた。
 
そろそろお昼ごはんにしようか、などと話しながら、わたしたちはレンタルしたパラソルの下の集結した。

「じゃあ俺、食うもの何か買って来るわ」

雪沢クンが言った。

「わたしも行く。好きなもの選ぶ」

真希チャンが雪沢クンについて行った。

「なんだかすっごく楽しいね」

わたしは安土クンに言った。

「そうか?」

安土クンはそう言ってタバコをくわえた。
慣れた手つきでそれに火をつけ、何の抵抗もなくそれを吸う。