いとしのポテトボーイ

部屋に戻ってから、わたしはずっと黙っていた。
何の会話も思いつかない。

こんな時、雪沢クンが安土クンのようにおしゃべりな子なら、向こうからいろいろ話しかけてくれるのに。

「そんなにイヤなら部屋変われよ」
 
やっと喋ってくれたと思ったら、雪沢クンの意外な言葉。

「あ、べ、別にわたし・・・・・・・」
 
わたしは涙が出そうになった。

でもここで泣くと、本当にイヤだと思われてしまう。

雪沢クンに嫌われてしまう。

「わたし、お風呂入る」