いとしのポテトボーイ

「アーおいしかった」

真希チャンは本当に満足そうに最後のコーヒーを飲み終えた。

真希チャンは安土クンと過ごすこと、どう思っているンだろう?
 
そもそもこの部屋割り、誰が言い出したンだろう。

真希チャンは安土クンと何かあることを期待しているのかな。

高校生ならそれが普通なの?

「ケーキ、食わねえのか?」

安土クンがわたしの顔を覗き込んだ。
いつもはケーキを食べるのが誰よりも早いわたし。

「あ、た、食べるわよ。食べるに決まってるじゃない」

わたしはケーキを口に押し込んだ。

洋梨のケーキと言っていたけれど、味、よくわかんない。