深波ver
 
 「いってきまーす。」
 「気をつけて行くのよ!?」
 私のことを小学生扱いする母に適当な返事をする。
 今日から高校二年生。早速だけど、今日私のクラスには転校生がくるらしい。
 「はやく席つけー!!」
 この人は私のクラスの担任、水城先生。怖い、とにかく怖い。
 「えー転校生を紹介する入ってきなさい。」
 入ってきた男の子はとにかく美形だった。どこかで見たことあるような?まぁ、気のせいかな。
 「高橋 悠斗です。」
 「えーと、高橋くんの席は後藤の隣だ。」
 ざわめいている女子をほっといて先生は高橋くんの席を、私の隣に指定した。
キーン、コーン、カーン、コーン
 一限目が終わり、職員室にいこうとした私にはすごく視線がいたいような・・・?顔をあげると高橋くんが笑顔で私の前に立っていた。
 「えっと・・・何かよう?」
 「やっぱ、深波ちゃんだ!」
 えっと、誰だろう?
 「元、福島 悠斗だよ。覚えてる?」
 「福島くん・・・?」
 忘れるはずがない、中学生の時私をいじめていた相手。また、あの悪夢が来るのだろうか?