次の日
本当に祖父とお別れをする日が来てしまった。
この日が来るのが本当に嫌だった。
本当のお別れの日…


私は腫れた目のまま式場に向かった。
棺桶を見ると眠っている祖父。

"今からでも起きたら間に合うよ
皆が喜ぶから起きてよ…"

何回思ったか分からないくらいそう願った。


しかし、そんな願いは叶うはずもなく告別式が開始された。
始めは昨日の疲れが残っていたのが頭がぼーっとしていた。
私のお焼香の時が来た。


いつものお葬式なら私は最後の方にお焼香をしていたのに
今回は本当にすぐだった。
自分のおじいちゃんが死んだ
実感が凄くわいてきて涙がまた溢れてきた。


あれだけ泣かなかった妹が号泣していた。
本当は祖父がもうすぐ亡くなってしまうかもしれないこと
重い病気だったこと
祖父が死んでしまったこと
全部、全部分かっていたのだ。


妹は私や母の辛さよりもっと辛かったのかもしれない。
だけど、強がりの妹は泣かなかったのだ。


しかし、最後の時を迎えた今。
泣かずにはいられなかったのだろう。
本当に辛い思いをさせてごめんね。
弱いお姉ちゃんでごめんね。


式も終わり棺桶にお花を入れるとき、
また泣いてしまった。
最後は笑ってお別れしようと思っていたいたのに
泣いてしまった。


"最後のお別れ"


この言葉は本当に辛かった。
何であんなに優しいおじいちゃんが…
一生懸命病気と戦ってきたおじいちゃんが…
悔しくて悲しくて涙にしかならなかった。


そしてお別れの時間。
棺桶に入った祖父は霊柩車に乗って火葬場まで送られて行った。


火葬場に着き本当に本当の最後のお別れ。


"もう、会えんくなるねんで?
あと1回でいいから笑ってよ"


そう思ったとき大好きな祖父とお別れをした。


骨上げではあれだけか弱くなってしまっ祖父の骨が本当にいっぱいあったのにびっくりした。
でも、焼かれた骨はもろかった。
壊さないように、ゆっくり、優しく骨壷に納めて行った。


大好きなおじいちゃんさようなら。