「…やっぱり和沙くん…。優のこと好きなのね」

「…だな。マジで心配してんだから。言えないだけで本当は心から好きなくせに」

「照れてるのか…。和沙くんらしい…」

 昔から和沙は素直になれなくて、でも誰よりも優に一途で。

 ずいぶん昔から優のこと好きだったよな。

 俺が好きになる前から。

 でもお得意の毒舌で優のことめっちゃ泣かしてた。

 そのたび俺はイライラして。

 俺なら優のこと泣かせねぇよ!って。

「ふっ…素直じゃねぇのが和沙なのかもな…」

 和沙が素直だった不審抱くよな。

「和沙くん戻ってきて優が笑顔になれればいいねぇ」

「本当だよなぁ」

 そう言って俺は病院をあとにした。