「…和沙は…あたしのこと…好きなのかな…」


 これが一番不安なんだ…。
 友恵はどう思う?


「なんで…?和沙くんは優のこと大好きって感じじゃん?なんで怖いの?」


「…あのね…付き合って1年たつけど……告白した日以来手すらつないでないの…。だからキスなんかしたことないの…」


「嘘っ!キスまだだったの?!嘘…!って、手すらつないでないってどういうこと?」


「だからそんまんま…」


 本当に手すらつながないの~!!
 だからあたしのこと好き?ってなるんだよぉ!


 まあ、駅での出来事はもしかして好き?って感じだったけど…。


「好きとか言わないの?」


「言わない…」


「それはひどいねぇ…。和沙くんの何考えてるのかしら…」


 好きなんてあたしは恥ずかしくて言えないけど…。


 和沙は口が悪いから…いえ、口調がキツイので…言ってくれない。


「…照れてるだけかもよ?」


「和沙が照れるなんてありえないっ!絶対ない!」


「…どうかしら?ふふっ…でも、和沙くんが好きっていうイメージはなさそう…。優、和沙くんがいないときはあたしがついてるよ?あたしに頼ってね?」


「…ありがとう…。友恵」