「和沙、最後の最後まで拒んでた。“優を置いていけない”って…。優ちゃん…相当愛されてるんだよ?」

 和沙はあたしのことどうでもいいなんて思ってなかったんだ…!

 誰よりもあたしのこと…想ってくれてたんだ…。

 ひとりで抱え込んで…。

 ひとりで考え抜いた決断なんだ…。

「和沙…このことを決断した時泣いてたよ。人前じゃ泣かないし、俺らの前でも泣かない和沙が初めて泣いていたんだ…」

 和沙が泣くほど辛い決断だったんだよね?
 
 ……ひどいことしたのは…あたしの方だ…。

「…教えてくれてありがとう…。あたし…和沙に謝んないと…」

 勘違いして叩いた。
 ひどいことも言った。


 傷ついたのは和沙の方だよね?

 ひどいことしちゃったんだもん。

「和沙は今、公園にいるよ。裕紀くんと一緒に」

「ありがとう…!みんな、友恵…!」