ノブは立ち上がり
私に手を差し延べた。
ノブの手の平に私は手を添えた。
私もゆっくりと立ち上がり
桜の木に背を向け部屋に戻った。
「ノブ、お昼寝するね」
「はい。」
ノブは丁寧に掛け布団をめくり
私はベッドに横になった。
「ユウシが帰ってきたら
ノブはどうするの?」
「私ですか?
おそらく王妃様に
つくと思われます。」
「そっかー。
いなくならないよね?」
「そうですね。しかし
今のように沢山お話は
出来なくなると思います。」
「うーん。」
ユウシが帰ってきた時の事、
ノブとお話が出来なくなる事、
これからの事、
いろいろ考えながら
私は意識が薄れていった。


