そうしている内に
息が限界に達し、
王子から顔を背け酸素を求めた。


息を上げて呼吸をしていると
王子は再び唇を塞いだ。


「んっ……」


ゆっくり生温かい舌が
私の唇を割って入ってくる。

初めての感覚に脳が痺れて
甘い吐息が漏れてしまう。


私の口内を舌で掻き回し
ちゅるっと音をたて
王子は唇をやっと離してくれた。




「ごめん。
 ソファーで寝るね」



するりと布団から出ると
毛布を取り出して
王子は丸くなって寝はじめた。