勝手に王子との妄想が膨らみ
顔を赤くしていると

相変わらずの上半身裸姿で
私の側まで再びやってきた。



「エリの方がエッチだね」


なんて耳元で囁き
私の手を引いて布団をめくり


どうぞ、と私を促す。



ぎこちなくベッドに入ると
後に続いて王子が入ってきた。


「あ、エリ。
 ドレスのままだったね」



そう言うと
私の背中に手を回し始め
ドレスを結んでいたひもを
するりとほどいた。



「きゃっ!!」



反射的に起き上がると
クスクスと楽しそうに笑う
王子を睨んだ。



「何もしないって…」


「ごめんごめん。
 着替えてきなよ」



ベッドの中で
ぬくぬくと上目遣いの王子に
キュンとしたのは秘密で
私は部屋着に来替え
王子のいるベッドへ戻った。