やっぱり…



【はじめて教室のトビラをあけたとき

みんなの笑顔に出会った

緊張いっぱいのわたしは

仲間に助けられた

まじめに受けた授業

みんなでバスケした体育館

笑いに包まれたホームルーム

友達に悩み相談した放課後

バドに夢中になった部活動

この3年間の涙と笑顔と汗は

全部わたしの夢へとかわった

短い間の夢ひとときを ありがとう】


歌い終わった春先輩は泣いていた。


前の方にいる3年生の先生方も泣いていた。


泣きすぎてなにもいえなくなった春先輩のかわりに


和也先輩がマイクの前に立つ。


『ありがとうございました。この曲は春が3年間の〈ありがとう〉をこめて作った曲です。その思い少しでも伝わってくれたらうれしいです。』


夢優 「あんな素敵な3年生になりたいな…」


美夏 『うん…中学校3年間って特別だよね。』


夢優「ほんと夢ひとときだよね。」


美夏 『そのフレーズわたしも好きだわ』


夢優 「やっぱり?」


美夏 『いいよね!春先輩の純粋さがわかるよ。』


夢優 「ほんと。」


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