『ほんと大丈夫か?また具合悪くなったら言えよ!』


「ありがとう、隆二くん。」


隆二くんがいてくれることで安心したわたしは歩きだそうとした。


そしたら…


『待って!』


後ろから聞き覚えのある声。


『祐先生?』


隆二くんが振り返りそう言った。


隆二くんの声で後ろにいるのが祐先生だとはっきりわかったわたしは走り出した。


でも案外近くにいた祐先生にすぐに捕まってしまう。


『三橋、お前何してんだ?具合悪いんだろ?たから、勝手に動くなって言ったじゃないか!』


「ごめんなさい…」


わたしの腕は祐先生にがっちりと捕まれていてもう逃げれない。


『祐先生どういうことですか?』


状況の読めない隆二くんが先生に尋ねる。


『あ〜ごめん、ごめん。村本だったよな?』


『そうですけど…』

『三橋なさっき貧血で倒れたんだ。だから、今手のはなせない橋本先生にかわって俺が送り届けることになったんだかな、俺が荷物を取りに行ってる間に三橋が逃げ出したんだ。』


『三橋、本当なの?』


「ごめん、隆二くん…」


『おれは大丈夫だが、三橋の方こそ大丈夫なのか?もっと自分の体のこと考えろよな!』


「うん、ありがとう…」


『それじゃ、祐先生、三橋のことよろしくお願いします。』


『あぁ、もちろん。もう、脱走させないからな!』


「はい…」


『それじゃ三橋バイバイ。祐先生さようなら。』


「うん、ありがとう。バイバイ」


『さようなら』


隆二くんは帰って行った


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