しばしの沈黙
先生と二人きりなんて…
緊張しすぎて何も言えないよ…
それに、なんで祐先生がいるんだろう…
保健室の佐藤先生は?
「あの〜」
『あのさ〜』
声が重なる。
「先生お先にどうぞ。」
『いいよ、先に。』
「それなら…あの佐藤は?」
『佐藤先生ならとっくに帰ったみたい。来たらいなかったし。』
「あとそうなんですか…。あの…先生は…」
『あ、うん。今日送ってくよ。一人で返すのは心配だし、お家の人に来てもらうのは大変だし、俺家そっち方向だし。』
「いえ、大丈夫ですよ。一人で帰れます。」
『ダメだ。帰り道で何かあったらどうする?』
「なにもありません!」
『その根拠は?』
「自分の体のことは自分でわかります。」
『じゃあなんで倒れた?』
「それは…」
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