ピンポーン

ホットケーキに蜂蜜をかけていると
インターホンが鳴った。

「はぁーい」

「爽、俺出るからいいよ」

「うん」

山積みのホットケーキにナイフをさしていく。

玄関からはお兄ちゃんと
誰かの声がこぼれてくるけど、
言葉までは聞き取れない。
「……ははは、そうかぁ…上がれよ」

えー???
あたし朝ご飯食べてるんですけど…!?

「ちょっ、お兄ちゃん!」

「……はよ。」
リビングに入ってきたのは、
樋口さんだった。