「あ、やっぱり? そんなこったろーと思ったぜ。だって凜だもん」

「なっ、どーいう意味よそれっっ!」

「そのまんまの意味だけどー?」

「もーっっ!!」

 ……このドSは朝であろうと容赦はない。

「良いからとっとと食べなさいよ! 代わり映えしないメニューですみませんねっっ!!」

 ちょっと乱暴にお皿を置くと、蓮はじっとあたしのほうを見ると、唐突に腕を取り、自分のほうへ引き寄せた。

 耳元でささやく。

「ごめんって。いいよ別に。お前料理うまいもん」

 ……だめだ。あたしが彼に勝てる日は、永遠に来ないだろう。