しばらくして降りてくる蓮。

 制服ではなく、普通の私服だ。

 なぜなら、彼はいま学校へ通っていないからだ。

 あたしと同じ聖城学園へ在籍してはいるものの、彼はまだ一度も学校へ行ってない。

 なぜなら、小さいころから肺が弱くすぐ発作を起こしていたからだ。

 本当にひどいときは、ベッドから起き上がることもできなかった。(動いたら咳がとまらなくなるから)

 今ではだいぶましになったものの、何かあったら大変だということで、学校では出席停止扱いとなっている。

 まあ、本人が希望すればいつでも行くことはできるし、家庭教師がついてるおかげで学力だって十分についてるんだけどね。

「で? 今日の朝ごはんはどうなったの? なんか豪華にするとかはりきってたじゃん?」

 起きてきて早速あたしの神経を逆なでするようなこと言う蓮。

「どうせ、早起きに失敗した間抜けですよ。あたしは」