トーストにベーコンエッグ、グリーンサラダにコーンスープ。

 そんな簡単メニューにもかかわらず、蓮はうれしそうにほおばっていた。

「うまいじゃん」

 とつぶやきながら――――――

 その後、蓮に見送られながらあたしは学校へと向かった。

 家から学校までは歩いても10分ぐらいしかかからない。

 遅刻しそうなときとかは本当に便利だ。

 まあ、今日は朝いろいろありながらも、学校へは余裕でついた。

 校門をくぐると、後ろから声をかけられた。

「凜先輩!」

 軽音部の後輩、瀬乃美空(セノ ミソラ)である。

 中等部二年で、絶世の美少女。

 黒く、さらさらの長い髪をツインテールにし、白地に黒の水玉のシュシュをつけている。

 長いまつげにつぶらな瞳。ろうのように白い肌。

 誰が見ても美少女の部類に入るだろう。