「じ……」 「……じ?」 キョトンとする悠希に、由梨は表情を崩さず叫んだ。 「じりりりりりり━━━ん!!」 その激しさに、悠希は思わず耳をふさぐ。 「ゆ、由梨っ、どうした!?」 しかし、由梨は止まらない。 「由梨っ! 由梨っ!」 悠希は名前を叫び、必死に肩を揺すった。 「由梨っ、由梨ーっ!!」 「うあぁぁぁぁ、パパぁぁぁぁ、おはよぉぉぉぉぉ!」 「えっ!?」