純ちゃんはそんなあたしを見て、 またクスリ、と笑いながら あたしを連れて歩き続ける。 記憶にあるのは、 純ちゃんの幼稚園くらいの時の手。 昔より大きくなった手に少しだけ、驚いてしまった。 ……変わったんだな、純ちゃんも。 そう思わずにはいられない。 「ちえ、着いたよ?」 「……あ、ほんとだ」 その瞬間ぱっと離された手の感触が、 何故かまだつきまとっていて、 純ちゃんの着いたよ、の言葉にしっかり対応できなかった。