「……って、うぉぉおぃ!?」



「わっ!?」



あたしは目を見開き、大きな声を張り上げる。


麻由子様も目をぱちくりしながら驚いている。




「うっ、煩い!馬鹿ちえり!!」



そういってあたしをあしらう様子もなぜか
あたしには、可愛いモノに見えた。



「ほ、本当?」



あたしは何とか周りの様子を伺いながら
麻由子様に質問。



麻由子はまた少し、ほんのりとりんごのように頬を染めて、答えてくれた。




「うん……本当。マジ話」




とくん、とひとつ胸が鳴ったような気がした。



「誰?」



とりあえず無難に聞いてみることにする。


麻由子様はまた、頬を赤くして
声をまた小さくして言った。




「夕賀 夏………」