「んっ………」



声が漏れた。



「えっろ。」



純ちゃんが唇を離す。
そしてあたしに目を向ける。




「馬鹿なんじゃない?
無防備すぎるよ」



冷たく言い放つ、純ちゃん。



「………そんなんだからキス、されるんだよ」




にっこりと、意地悪に笑う。




「キス、ごちそうさま」




暗闇に消えてく姿。
純ちゃんの後ろ姿。



何故だか、少し胸が痛んだ気がしたのは
……多分気のせいだろう。