恋愛一年生さまっ!〜甘〜い、ランドセルと授業中!?〜

逃げて。逃げて。


廻って。廻って。


笑って。笑って。



不十分な事実を
笑って受け止める。




「………早く、帰って。

あたしのこと、気にしないで。


………早く、行って。何処かに!!!」




足掻こう、なんて思えない。


思いたくない。



ふさぎ込んじゃえ。
何もかも。



傷だけ、つれて
あたしごと、どこか知らない所へ、行っちゃえ。




声を張り上げるあたし。

それでも純ちゃんは
その手を離さない。





「無駄だよ。……帰らない。帰させないよ。」



そう言った純ちゃんの声だけが、やけに胸に残った。